車に乗り込み
あぁ やっと仕事が終わった…
大きな溜息をつく
アクセルを踏む足が 疲れすぎてて力が入らない
次に 大きなあくびが出た
下り坂を下り終えると 信号だ
赤信号になった
そういえば 下っている途中からおかしなことに気づいていた
まだ信号は青だったのにもかかわらず
対向車の先頭の車は というか田舎道だから車は少なく
その車しかいなかったのだが…
横断歩道の白線よりだいぶ離れた場所から
動いてないような感じがしていた
そんなはずはないだろう…
私が下り終え信号で止まる頃 まだだいぶ離れた場所に
止まったままで 同時に運転手の顔も見えた
表情も止まっているようにしか見えない…
私は 特に焦ることも 驚くこともせず
「あっ バグってるっ」っと声を出した
やっと 対向車線にも車が続々とやってきた
まだその車は バグったまま動かない
当然 クラクションが鳴り響く もう信号は青だ
私も 走りださなければ でもちょっと気になる
その車の真横を通り過ぎる時も
バックミラーで確認出来る範囲でも まだバグって動いていなかった
あぁ なぜ私は こんなに疲れきるまで働いているのだろう
そして その見返りの低さに 少なさに絶望しながら
時々 空を見上げ 祈っているのだろう 何かを期待しているのだろう
私を 知っている人はいるのだろうか
私の 宇宙はいつ膨張を止めるのだろうか